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映画 アディクトを待ちながら

 

 

今回は、依存症からの回復をテーマにした感動の人間ドラマ『アディクトを待ちながら』をご紹介します。高知東生が主演を務め、監督はナカムラサヤカ。この作品は、依存症患者たちが結成したゴスペルグループ「リカバリー」のコンサートを舞台に、様々な背景を持つ人々の物語が描かれています。

 

ポスター画像

大物ミュージシャンの大和涼(演:高知東生)は、覚醒剤大麻の所持で逮捕され、世間を騒がせました。それから2年後、依存症患者たちによって結成されたゴスペルグループ「リカバリー」がコンサートを開催することに。メンバーの中には、事件以来ずっと沈黙を貫いてきた大和の名前も。ファンたちは期待を胸に会場へ集まりますが、コンサート開始時間を過ぎても大和が現れず…。

登場人物一人ひとりの背景を巧みに描き出しています。依存症者、その家族、普通の会社員、ミュージシャンのファンなど、様々な立場の人々が登場し、それぞれの台詞が観客に深く響きます。短い登場時間の中でもキャラクターの背景を想像させる巧みな描写が魅力です。

キャストには実際に依存症を経験した者やその家族が多数起用されており、リアリティの追求が徹底されています。特に大和役の高知東生の演技は必見です。初めて知る俳優たちの表情や演技が印象的で、一人ひとりのキャラクターが鮮明に心に残ります。

撮影にはアップを多用し、キャラクターの表情や感情を強調しています。カット割りも効果的で、登場人物たちの印象が深く刻まれます。また、監督の古い映画や演劇への愛が随所に感じられ、映画好きにはたまらない演出が光ります。

依存症の啓発映画でありながら、風刺やユーモアが織り交ぜられています。鑑賞後には明るい気分になり、単なる啓発映画を超えた深みがあります。特にラスト15分の即興芝居は日本映画として初の試みで、リアルな演技が観客の心を打ちます。

この映画は、依存症に直接関係ない人でも心に響く作品です。例えば、買い物依存の母親が娘に「嫌いなわけないでしょ」と言うシーンでは、多くの観客が涙を流すことでしょう。脚本の質の高さ、キャストの演技、監督の演出、すべてが揃ったこの作品は、映画好きなら絶対に見逃せない一本です。

『アディクトを待ちながら』は、予算の限られた中で作られたとは思えないほどの力を持った映画です。鑑賞後の余韻を楽しみながら、ぜひもう一度観てください。私もまた劇場に足を運びたいと思います。

 

2024年製作/82分/G/日本
配給:マグネタイズ
劇場公開日:2024年6月29日

 


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