今回は、2018年製作のフランス映画「パリ、嘘つきな恋」をイタリアでリメイクしたハートフルなラブコメディ「幸せのイタリアーノ」をご紹介します。この映画は、プレイボーイの会社社長と車椅子に乗ったバイオリニストの恋の駆け引きを描いた作品です。
主人公のジャンニ（ピエルフランチェスコ・ファビーノ）は、有名シューズブランドを経営する49歳のハンサムな独身男性。彼はプレイボーイで、女性を口説くためなら手段を選びません。新たなターゲットを誘惑するために車椅子に乗って憐れみを誘おうとしますが、車椅子テニスに情熱を注ぐバイオリニストのキアラ（ミリアム・レオーネ）と出会い、これまで経験したことのない感情に揺さぶられていきます。
「幸せのイタリアーノ」は、予告編からもラストまで想像できるようなストーリーですが、それでもストーリーの良さとラストの感動が際立っています。特に、ミリアム・レオーネが演じるキアラの美しさ、強さ、聡明さが観客を魅了し、彼女の演技が映画全体を引き立てています。ジャンニのキャラクターも、予想外のラブシーンや感情の変化で観客を驚かせ、感動させます。
この映画には、個性豊かな共演者たちも登場します。秘書のルチアーナ、キアラ＆アレッシア姉妹の祖母、ジャンニの親友の医師、司祭など、すべてのキャラクターが上質なコメディに欠かせない重要な役割を担っています。
ジャンニのジョギングや会社を示唆しつつ、イタリアの愛の言葉が込められています。また、ジャンニとキアラの思いを切なくダイレクトに表現しています。
無意識に心の中にある見方を軽やかなコメディで突いてくる、素晴らしいラブコメディです。美人姉妹に忍び寄る病気レベルのクズな男の描写もコミカルに描かれ、ジャンニのキャラクターが見事に表現されています。
